2010年2月22日月曜日

寒い冬

寒い。
寒すぎる。

ここ何日も、−15℃以下が続いている。

今朝は-25℃。

外に5分も出ていられない。
皮膚が痛い。




夕焼けは美しい。

シュタイナー幼稚園 6 感想

シュタイナー教育については、私自身、共感する部分もあれば、しない部分もある。

その教育方針については、一般的にも色々な評価があるだろう。


けれど、今回の見学で実感したのは、環境の良さ

部屋の中にいると、身体も気持ちもあまりに心地良く
いつまでもその場に居たくなってしまう。
自分の家のような、スウェーデンの家を凝縮したような、そんな室内環境。

生活そのものをする、幼稚園。
幼稚園を超えて、毎日を過ごす場の環境を考えさせられた。

シュタイナー幼稚園について、
長くなりましたが、一旦ここで終わりにします。
お付き合い、ありがとうございました。

2010年2月17日水曜日

シュタイナー幼稚園 5 生活

Waldorf föeskolanの一日の流れは、一般のFörskolanとだいたい同じ。
(一般のFörskolanはこちら。12

でも、行動の仕方が少しずつ違う。

1)歌の時間
季節や自然、文化にちなんだ歌を歌う。
先生は静かに優しく、美しく歌う。
じっと聞きたくなるような歌い方。
そして、子供も一緒に歌う。



2)外遊び(一般の園庭はこちら
基本的には、園庭で、午前午後に1時間ずつ遊ぶ。
一般の幼稚園では、保育時間の大半を外遊びに費やすが、
Waldorf föeskolanでは、外遊びは少なめ。
園庭の作りは一、般のFörskoanとそれほど変わらない。
子供たちには、ブランコや砂遊びが人気。

サーミのテントやたき火もある。

たき火を囲んでおやつを食べたり、毛糸染めをしたり。

週に一度は、森で遊ぶ。
一般のFörskolanでも、森に時々行く。
(私は参加した事がなく、様子は分からない)
皆、のびのびと遊んでいた。
森は森でも、楽しい森とそうでない森がある。
この森のように、倒木や坂、岩があると、遊び甲斐がある。



3)昼食
ウメオのWaldorf förskoanでは、肉と魚は食べない。(乳製品と卵は食べる)
部屋の照明をなるべく消し、テーブルにキャンドル置く。
外が明るい時には、日よけを降ろしていた。
理由を聞いてみると、
「外遊びで高ぶった身体を落ち着けるため、食事後休憩に入るから」との事。
「昼の太陽を遮るなんて」と驚いたが、確かに身体は静まっていった。
キリスト教なので、食事の前のお祈りも。

4)休憩
部屋中どこでも、思い思いの場所にムートンマットを敷き、寝転ぶ。
ムートンマット、薄いのに温かい。
それぞれお気に入りの場所や、寝方があるようだ。
先生がお話をひとつ、してくれる。
これがとても心地良い。
その後は静かに休憩。寝たい子は寝る。


5)人形劇。
時には、先生が人形劇をしてくれる。

2010年2月4日木曜日

シュタイナー幼稚園 4 物

Waldorf förskolanの室内環境の良さにとって、
」が多いに関わっている。

家具も小物も、どれもが良い。
見て触って、刺激を受け、心地良い物が選ばれている。
素材は、木や布など、天然素材が中心。
家具については、一般のFörkolanでも基本的に木製だが、表面塗装された物や合板の物が多い。「素敵だなぁ」と思う事は少ない。
一方、このWaldorf förskolanの家具は、本当に美しい

まず、机と椅子。
どれも、木製。
木目も楽しく、触っても気持ちよい。
季節の草花が飾られている。

遊び用の椅子と机も、どれもしっかり。
木の椅子に、籐の椅子…。
遊び用だからといって、適当な作りではない。

棚。
特に大きな棚は、古い物が多く、どれも作りが美しい。

カーペット。
伝統的なスウェーデン織。
色合いも、優しく美しいものが選ばれている。

照明。
シュタイナー教育では基本的に、布を使いた陰影のある柔らかい光を用いる。
天井、壁、机の上と色んな場所に、色んな照明が設置されている。

おままごと用品。
食器も本物のような精密さ。
鉄製の薪式コンロは、使えそうなくらいの作り。

おままごと用掃除用具も。
この学校のフックは全て、木の枝分れ部を利用し作った物。

おもちゃ。
先生の手作りの物も多い。
人形も手作り。
馬のおもちゃは、絵本で見たような…。
糸や布も置いてあり、好きに遊べる。
糸は子供たちが染めたもの。

松ぼっくりや石、貝殻もおもちゃ。

積み木。
森で拾った木片も、積み木の一部。

人形。


毛糸で織物遊び。
この織物遊びは、どのFörskolanでもする遊び。
織り機やボール紙に縦糸を張り、横糸を組んで行く。
そして、日本でもよく知られている、蜜蝋粘土や蜜蝋クレヨン。

入れ物は、籠が中心。
色んな編み方、色、形の籠が使われている。


どの物も、愛おしさを感じさせてくれた。
物が「単なる物」ではなく、「心を支える物」としてあること。
そういった物に囲まれて暮らすことの、大切さ。

世界無形文化遺産 候補

スウェーデン推薦の世界無形文化遺産は、ルシア祭、みんなで歌う事…?


国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、世界各国に、
世界無形文化遺産(未来に向け継承されるべき重要な伝統文化)のリスト化を求めている。

世界無形文化遺産には、 例えば、アルゼンチンとウルグアイのタンゴが登録されている。
日本からは、雅楽やアイヌ古式舞踏が登録。


スウェーデンでは、まだ正式なリストは作られていないものの、
以下が候補として上がっている。

Liciafirandeルシア祭
Allsång(催しの際、みんなで歌う歌)
Samisk jojk(サーミの音楽ヨイク
など…。

ルシア祭については、こちら

Allsångには、色んな場面で歌われ、歌数も多い。
それら全てを登録、とは! 
世界無形文化遺産には、特定の行事や芸能が候補となる事が多いので、「Aiisång」には驚いた。
語学学校の先生に尋ねると…
「スウェーデン人は、とても歌が好き」だからね、との事。
確かに、行事の祭には、みなで歌う。
誕生日、夏至祭…。
大学の博士終了パーティ(個々人で開催)でも。
毎年、ストックホルムの野外博物館Skansenでは、Allsångのイベントが行われている。

Joikは、サーミの世界観を表す音楽。
雄大で美しい。
ぜひ検索して聞いてみて下さい。

その他、
Lutfisk(乾燥タラ、クリスマスの伝統料理)
Hemslöjd(手工芸品)
も将来的に候補となる可能性があるようだ。

Lutfisk。
タラ自体は、味がなく、ブニョっとした食感。

Hemslöjd。
スウェーデン全般で、IKEAなど大手企業の製品が出回っているようで、
合理的・シンプルなデザインの物がよく目に付く。
私は2年間、手工芸品を意識する機会を持たなかった。
が、「Västebotten(ウメオの属する県)の手工芸展」を見、感動。
スウェーデンの自然を活かして作られたそれらは、
とても暖かみがあり、洒落たデザインだった。
スウェーデンの手工芸に関するサイトは、
スウェーデン手工芸協会
同協会所有の店舗によるブログ