〜「別荘1、2」の続き〜
今 日本の田舎では過疎化と高齢化が進み、大きな問題を抱えている。
まちの中から活気が減ってゆき、歴史的・文化的にも技術的にも良い家が住み手がいないために放棄されている。
もし日本でも、スウェーデンのような近場に別荘を持つ発想や古い家を別荘として活かして行く発想が広まり、自然により近い暮らしが別荘に求められるようになったなら、過疎化や高齢化に悩む地域にも光が見えてくるのではないだろうか?
大自然を求めるのでない限り、多くの都市の周辺には自然の残る地域がたくさんあるだろう。わざわざ遠くまで行かなくても、近くに余暇の暮らしを楽しめる場所があるはずだ。
都市と周辺の田舎がつながることは、都市生活を豊かにし、田舎に活気を与える。
別荘は、この都市と田舎をつなぐひとつの鍵となるかもしれない。
(日本の場合、まずは週末にしっかり余暇の時間を持てる社会にならないと、別荘について考えることは難しいだろうが。)
上に述べたような別荘を求める人の発想の転換も大切だが、別荘を受け入れる側の地域の姿勢も重要になってくる。
別荘を通して地域に入ってくる人たちを、どう良い形で地域に取り込んで行くか。
単に土地や建物を貸すだけでは、地域の活気にはつながらないだろう。
外部からの人が地域にどう関わるか。関わる場をどう作るか。
自然や地域との関わりを求めて都市の人々が来ることを前提にすると、その地域性や自然をどう環境整備に活かして行くかも重要だ。都市とはまた別のデザインが必要となってくる。
人と人のつながりが豊かな日本の田舎。多様な文化を持つ日本の各地域。
これらを上手く活かして外部からの人々を関わらせる事が出来れば、スェーデンよりずっと魅力的な別荘生活が生まれて来ると思う。
1 件のコメント:
その後、楽しく読ませていただいております。
カオリさんのおっしゃっているように、余暇を過ごす際の価値観が日本の社会全体として変わっていかなくちゃですよね。
日本は買い物をするだとか、観光地でいわゆる観光スポットを見るだとか、何かを達成することを余暇の価値基準においている人が多いと思うのですが、そうではなくって、こう自分のお気に入りの空間でまったり過ごすことにもっと移行する必要があるんでしょうか。
それと、別荘を持つことの金銭的にも安全管理面でも負担にならないシステム作り。
ロシアでもみんなダーチャという別荘をちょっと離れた農村地帯に持っていて、野菜を取ったりノンビリしに毎週のように行っていました。決して、治安もよくないだろうし、そんなに飛びぬけて裕福でもないのにそれを達成しているあの大国には、何か学べるものがあるのやも知れません。
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