庭のリフォーム時には、既存の植物を「その場所に残すか・別の場所に移植するか・伐採するか」を決める。
その際には、それぞれの植物の生育状態や 病・虫害などの被害なく健全に生育しているかといった樹勢・樹形・移植の難易を見極める。
移植の難易については、木の地上部分の枝数や萌芽力を見ながら 地下部分である根の状態を推し量り検討していく。
また、新たにデザインされる庭に適しているか、庭の方向性や今後の生育環境についても考慮する。
私の師匠は現場を大切にしているため、職人と植物を廻って話し合いながら植物の状態を見る。これよって、既存の植物が活かされやすくなる。
移植については、新たにデザインされた場所に再配置する植物もあるし、今回は用いずに別の機会に用いるためデザイナーや植木職人の元に置いておく植物もある。
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この日は、敷地面積も広くて植物も多く植えられていた庭で移植作業をした。
水仙などの草本から大木までを移植。
(私も草本の移植を手伝わせてもらった。)
ユンボ(油圧ショベル)で土を掘り起こして、次の植樹に向けて土を耕す。
と同時に、電動ノコギリとシャベルを用いて植物を掘り出す。
植物を掘り出す際にはまず、根の形状や性質から根鉢(移植のために掘り取った根)の大きさや深さを決める。
根鉢は「動物にとっての脳」と言う職人もいるくらい重要なので、職人は根鉢を痛めないよう細心の注意を払う。
草本類や低木はシャベルのみで掘り出せるが、中高木となるとシャベルだけでは体力的にも時間的にも厳しい。
そこで、根鉢の大きさに合わせて、土に直接電動ノコギリを差し込み、根を切断する。
根を切断したら、シャベルで根鉢周りの土を掘り取る。
(つづく)
2 件のコメント:
もと同僚の吉田です。お元気そうですね。土と植物に触れる暮らしは、それだけで元気をもらえるような気がします。造園の勉強頑張ってください。
なおきちさん
コメントありがとうございます。
本当に、土と植物に触れていると、それだけで幸せな気持ちになりますね。
励ましのお言葉も嬉しかったです。
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