色々な場所で、サーミ文化を伝え、話し合うイベントが行われた。
私は、野外博物館にあるサーミの家へ。
(展示用)
現在ではサーミの人の多くは、他地域と変わらない家で、定住しているが、
かつては、狩猟やトナカイの遊牧を行い、独特の家に暮らしていた。
サーミの伝統的な家、その1。
外観。

この家は、アカマツで内側を組み、隙間に地被類を詰め、白樺の樹皮で葺き、
その上に草付きの土を葺き、最後にアカマツで外側を押さえている。
内部。
室内の中心に囲炉裏。
その周りには、トナカイの毛皮が敷き詰められている。

この家の主人(もちろんイベント用だけど)が、寝転んで客をもてなしていたので驚いた。
そういえば、スウェーデンに来て、時々、
さして親しくない人の中で寝転ぶ人を見かける。
寝転ぶのは、日本とは違って、失礼な事ではない??
トナカイの毛皮の下には、トウヒの葉付き枝が敷き詰められている。
断熱・消臭のためか。
トナカイの皮は、本当に暖かい。
屋外の冷たさを通さない。

トウヒの葉付き枝は、入口にも敷かれていた。
滑り止めか、靴の汚れ落としか。
木々が立並ぶ様が、感覚を刺激してくる。
枝分かれ部分を利用した、組みも。

囲炉裏の煙が抜けるよう、家先端部は空いている。

家の主人は、一番奥に座る。
そこには、物を置く台と鍋置きがある。

入口から真っすぐ行った先には通気口がある。
外気が室内に入り、家先端部の穴から抜けるようになっている。
(上写真、中央の白い部分)

kvanneという、セリ科植物の干し物を食べさせてもらった。
甘い。

容器は、サーミの工芸品ククサ。白樺のコブで出来ている。
白樺コブ特有の、木目と輝き。

北スウェーデンは自然素材の種類が少ない。
例えば、主な樹木は、トウヒ・アカマツ・白樺。
サーミの家には、その小さい空間の中に、
北スウェーデンの自然が、凝縮されているようで面白い。
サーミの家、その2。
上の家と同じように、アカマツや地被類、白樺の皮で作られた家。
室内でサーミのあばあさんがお話をしてくれる時間だったため、内部写真は撮れず。
内部の使い方は、上の家と基本的に同じ。
地面が掘り下げてあり、より暖かそう。

サーミの家、その3。
テント型の家「Lavvo」。
遊牧をするサーミにとっての、夏の住まい。
アカマツを円錐状に組み、その上に布を張ったもの。
現在、布部分はキャンバス地だが、かつては、トナカイの皮だった。

おまけ。
子供用に、トナカイのそりのイベントもやっていた。

その他、サーミに関する記事。
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